思い出の写真があります
みるみるです(*ˊᵕˋ*)
特別仲が良かったわけでもないのになぜか忘れられない人がいます。
オーガのRくんはフレンドの中でもレベルが1番高かったフレンドさん。
転生したての弱小のワタクシにも気軽に声をかけてくれるフレンドリーな彼は人気者で、いつも誰かと組んでいました。
そんな彼から
「俺まだこのバージョンのラスボス倒してないけど、君は倒したの?」
と聞かれたので
「まだだよ!レベル上げないと倒せない!」
と言うと
「じゃあレベル上がるまで待つよ。一緒に倒そう」
と言われたのです。
ん?なぜレベル低いワタクシを誘うの?
これを読んでる皆さんは、みるみるが好きなんだよ~(σ´³`)σヒュ〜♪と思うでしょう。
違うのです。
だってこの時のワタクシのキャラはオーガ男だったから。
可愛い女キャラなら理解できる。
なぜレベル上がるまで待つと言ったのか。
アンタあたいに惚れたね
しかしあの時のワタクシのキャラはオガ男。
しかもレベル低いし装備も雑な弱小プレイヤー。
彼には強いフレンドが沢山いる。
なのになぜわざわざワタクシを誘うのか。
中身は言ってない。彼から見ればワタクシはどこから見ても男だ。
でも憧れの彼からの誘いを受け、必死こいてレベル上げしました。
レベルも上がり、ついに彼とラスボスを倒す日が来た。
しかし、ここでも驚く出来事が。
てっきり彼が強いフレンドを呼んで一緒に倒しに行くのかと思いきや、なんと彼はサポートを出したのです。
「サポートで倒せるの?」
聞いたワタクシに、彼はこう答えた。
「二人でいいよ」
え?なんで?どうして!ラスボスだよ!?倒せないと意味なくない?!
ますます分からない。
彼はいつも誰かと組んでワチャワチャ遊ぶのが好きな感じなのに、なぜオガ男に変貌したワタクシと二人で行きたがる?
ラスボスまでの道のり、どうしても気になり彼に聞きました。
どうしてワタクシなのかと。他に強いフレンドがたくさんいるじゃないかと。
すると彼は言いました。
「君は裏切らなさそうだから」
裏切らない?
ワタクシは生きてきた中で、裏切るとか裏切らないとか、そんな言葉は無縁の人生を歩んできた。
だから彼がなぜそんな事を言ったのか分からなかった。
今にして思えば、彼は心に何か抱えていたのかな?
ゲームの中ではフレンドに囲まれて楽しそうに見えたけど、リアルでは何か抱えていたのかな。そうじゃなければ裏切らないなんて言葉、言わないのではないか。
もう今となっては確認するすべもない。
でもその出来事はドラクエ離れた今も「忘れられないフレンド」トップスリーの中に入ってる。
なんならナンバーワンくらいの勢い。
いまだに鮮明に覚えてる。
アストルティアの時刻は夕暮れだったこと。
ラスボスまでの道のりの途中、走りながら話しかけたワタクシの前で立ち止まり、向き直って言われたあの言葉。思い出して胸がギュッとなる。
勝手な解釈で独りよがりな話かもだけど、何か抱えていたならそんな話もしてみたかったかな。
ワタクシがこのキャラを消す時、引退しますの手紙を送ったら、彼からワタクシと一緒に写っている写真付きの絵手紙が送られてきた。
あの手紙いまだにパソコンに保存して持っています。